ここ数日、小池都知事が渋谷に開設した、
「若年層が予約なしで新型コロナワクチンを受けられる接種会場」
に人が殺到しており、ワクチンを打ちたがらないと思われていた若者が、意外にも接種意欲が高いことが分かりましたね。
ところで新型コロナワクチンは、なぜ
高齢者>中高年>子供含む若者
という接種順位なのでしょう。
調べていたら、2009年ごろに書かれたこのような記事を見つけました。
新型ウィルスのパンデミックを予想した、ワクチンの接種順位を検討していました。
以下引用です。
新型インフルエンザが発生した場合、感染の拡大を防ぐためにワクチンの接種を行うことになっている。ただし、パンデミックワクチンは、発生してからでないと作ることができず、また現状では、全国民に必要なワクチンを作るのに1年半はかかるとみられている。このため、「医学的ハイリスク者」「成人・若年者」「小児」「高齢者」の4集団にわけ、国民的な議論を経た上で、接種順位を決めていくことになっている。
17日までの単純集計によると、もっとも優先順位が高い集団は、「医学的ハイリスク者」と「小児」が、それぞれ52%と41%で拮抗していた。全体としては、優先順位の高い順に、「医学的ハイリスク者」「小児」「成人・若年者」「高齢者」という順番になっている。
この記事を書いた人の意見ではなく、国民からの集計結果的には、
医学的ハイリスク者>成人・若年者>小児>高齢者
だったようです。
(医療従事者や電気・水道等のライフライン従事者らは最優先の前提)
主な意見を抜粋すると、以下のとおりです。
・医学的ハイリスク者
医療資源を多く消費する可能性のある重篤化の可能性のある患者を重篤化させないことが重要になると思われる。
・成人・若年者
この年齢層が最も重要な社会構成要員でライフライン(電気、水)の管理、医療従事者、治安保安を担っているから。
ライフラインを管理している人間が最優先されるべきである。医者がいても電気と水が無かったらお手上げだから。
若年者が生きていれば、小児はまた増えうる。
・小児
少子化に拍車がかかる。公衆衛生・予防知識が無く己をコントロール出来ないから。
小児はこれからの時代を背負っていく世代なので。
・高齢者
ワクチンを接種したとしても死亡率が高く、多くがリタイアし、外に出なくても済むから最下位でよい。
でも実際にその状況になってみると、できたばかりのワクチンは副作用も分からないため、いきなり小児に打つのは怖い(そもそも12歳未満は承認も出ていない)という状況が見られました。
また新型コロナワクチンは、高齢者が重篤化しやすく、
「高齢者=医学的ハイリスク者」
と言った扱いになってしまったのかも知れませんし、政治的なこともあるのかも知れません。(相対的に有権者が多く投票率の高い高齢者層を優先した方が有利なため)
ただ思うのは、優先的に接種できることになった高齢者たちから、
「自分たちは後でいいから、これからの時代を担う若者を先にして欲しい。」
という意見を全然聞かなかったのが、正直、何とも微妙な気持ちです。
パンデミックを想定したアンケートでは
「成人と高齢者は子供たちが少しでも救える可能性があるのであれば、喜んで最後にワクチンを受けます。」
と言う意見があったのに、現実になってみると自分の親からそのような意見は聞きませんでした。
重篤化して迷惑をかけたくないという思いもあるのかも知れませんが・・・。
でも若い人たちは受験もあるし、コロナで留年したくないし、就活もあるし、本当にやらないといけないことがたくさんあります。
人との出会いも大切な活動で、それをきっかけに結婚→出産すれば、将来の税金を支える子供を増やすことになります。
いま渋谷に殺到している若者たちを見て、とっくに2回目の接種を終えている高齢者の方々はどう思っているのでしょう。
4月くらいからワクチン接種をした高齢者の方は、ブースターが必要な時期になりつつありますが、
「若者の1~2回目よりも高齢者の3回目を優先してほしい」
みたいなことは絶対に言わないで欲しいと思うし、ルールとしても、まずは全世代に2回目までのワクチンを広めることを最優先にして欲しいと思います。
今後、小児にワクチンが承認された時点で、他の世代のワクチン予約の受付を一旦すべて停止し、まずは小児2回目までの接種を最優先にして欲しいです。